Planet B

外資系マーケ部門に所属しながらDesignとBrandingについて思索するブログ。または運命の軌跡を辿るPlanetB滞在記。

ムサビでの学び① ~武蔵野美術大学通信課程入学~

働きながらアート&デザインを学んだ時の記録を、まとめておきたいと思う。まずは、学校選びのところから。

 

***

 

社会人生活を送り始めてしばらく経ち、その間、常に頭から消えない思いがあった。

 

「“デザインすること“を体系的に勉強したい」。

 

元々何か作り出すという行為に関心が深く、自分で何かを作りたい、いつか自分のブランドと呼べるようなものを生み出したいと思っていた。だが、現実はむしろ全く追いついておらず、自分で幾度か何かを作り出そうと挑戦するも、ことごとく挫折した。完成しなかったり、コンセプトがブレブレであったり、作ったあとでもっと良いものを思いついて(という気になって)モヤモヤしたり。

 

そこで、立ち戻って「学ぶ」ことを考え始めた。

 

 

では、こういった超基礎を学べる学校はどこかと調べてみると、それまで知っていたものも含めて、下記のようなところが候補として考えられた。

 

武蔵野美術大学 通信課程

京都造形芸術大学 通信課程

バンタンデザイン研究所(半年〜1年コース)

桑沢デザイン専門学校(基礎造形、1年コース)

ロンドン芸術大学(3ヶ月〜1、2年コース)

北欧系職業訓練校ホイスコーレ(半年程度)

  

国も期間もバラバラだが、ここに挙げた学校は、基本的に基礎クラスのある学校だ。ロンドン芸術大学は一見してハイレベルな選択のように見えるが、学びのクラスは非常にバリエーションに富んでおり、通常の学士レベル、修士レベ ル以外にも、まず「表現ってなんだろう?」あたりの問いから始まる超超超基礎コースから、大学で学んだことがないけれど学びたい人のための1年コース、大 学と大学院の間のレベルのコースなどなど、結構扉は広く開かれている。

 

なお、私は既に4年生の大学を卒業していたが、「次は大学院…」という風には考えなかった。理由は至ってシンプル。デザインの超超超基礎から学びたかったからだ。

 

超超超基礎とは何か?

 

例えば、「病院をもっと居心地よくするために患者さんが描いた絵を展示をしよう」というプロジェクトがあるとする。私はこういう取り組みは素晴らしいと思うが、もし自分がそういうことに取り組むならば、もっと手前の段階からアイデアを生み出せるようになっていたいと考えた。この例では、病院を居心地よくする手段として「患者が」「絵を描き」「展示する」としている。これを聞いた人は、絵の具を使って、普段の景色や人の笑顔、行きたい場所を描くことを思い浮かべると思う。でも私が出来るようになりたかったのは、その"絵の具の色"を使う前の段階からの「発想」。必ずしも、絵を描く道具は絵具でなくてもいいし、描く対象は実際のものでなくても良いと思う。要は何を目的とするか次第だが、こういった超基礎の発想力養成なしには、どんな取り組みをしても「ありきたり」になってしまい、応用力が効かないと思う。その目的とするものに対して、柔軟な発想をもってアイデアを出す方が、様々なユニークな手法が検討出来る。例えば武蔵美通信では、基礎造形のクラスで、既製品の絵の具ではなく、身近なものから "採取"して色、自分独自のパレットを作る課題がある。まさに、超超超基礎だと感じた。こういった「これまで生活してきたなかで出来上がってしまった世界」のもっと手前の段階に戻れる発想力を養いたいと思った。

そういうわけで、カリキュラムや内容を見て、また、経済的な事情や諸々の事情も考えながら、一番ニーズにあった武蔵野美術大学通信課程に入学することにした。